ドイツからのお客様パート

  • 2019.05.25 Saturday
  • 09:48

金銀糸の歴史、素材、製造方法等 製品を見ていただきながらの説明に、彼女らの求めるものは本物、古くから伝承されてきたものでした。

和紙に漆を塗り、そこに本金箔・本銀箔を貼り付け、ギロチン刃でカットし、低速で撚り上げたもの。

業界でいう本金糸、本銀糸です。(ちなみ本銀箔の上に色を施し、金色に見せたものは「ホンマガイ・本紛」と称します)

 

本金糸はいまでも流通しています。一掛という太さの一号、四号、仲色、三分色などです。

しかしながら、特殊な太物(二掛〜十掛など)は在庫限りになると思います。主に刺繍用になります。金の価格が高騰し、需要の激減に伴い製造しても採算が合わないからです。

 

また時折、それらを求めてこられることがあるのですが1ロットの引き取りがなければ作れないと申し上げると、諦めざるを得ないことになります。同業の方が集まったり、組合を通じての受注製造が必要になるのではと思います。

 

そうこうしているうちに製造の技術も伝承できなくなる事態に陥ることになるのではと懸念しています。歴史的な裂の復元もままならないのではと思います。

 

本銀糸はほぼ絶滅状態です。銀を使っている分、価格は抑えられますが製法は本金と同じなので十分高価になります。

30年前には使用されていたと思いますし、製造の問い合わせもありました。

 

今回は和紙に純銀を真空蒸着して作った「新マガイ銀糸」を買っていただきました。業界では本金・本紛・新マガイ・ソフトマガイと称して区別をしています。

なかいきんし nakaikinshi

左から、一掛の1000m綛→五掛の1000m綛→十掛の500m綛です。

この新マガイ銀糸も原材料のメーカーが製造中止したため在庫限りのものとなってしまいました。

 

次に興味を持たれたのは和紙に黒漆を塗布し、糸に撚り上げたものです。

業界では本漆の黒金糸と言います。 

*注 金銀を使っていなくても糸状に撚り上げたものは金糸、両面に貼り合わせカットしたものは箔と区別しています*

高級な喪服の帯には多用されていました。

これは継続されている業者さんがあり、いまドイツに連絡をとっていただいているところです。

五掛の500m綛です。

 

普遍的に広がり大量に消費される時には、安価で取り扱いしやすいものが求められ、、個人的に特殊なものを作られる時には素材・製法の付加価値があるものを求められる傾向があります。

いずれにしても最低限の需要が伴わない限り、次々とものが失われていくという残念な状況になっていきます。

 

 

アーズローカスのバラが今年も綺麗に咲きました。例年五月の連休が見ごろでしたが、ことしは一週間から十日遅れになりました。

アーズローカスのバラ アーズローカスのバラ

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